米の記録マニアも脱帽 今季の大谷、実は新記録だらけ
大リーグ・エンゼルスの大谷翔平は今季、活躍のたびに様々な記録を生み出している。米国の「記録マニア」たちがこぞって過去の名選手と比較するなど大谷に大きく注目している。その一人で、米メディアにも度々コメントを寄せるジェレミー・フランクさん(20)に聞いた。統計的な観点から、大谷はどう評価できるのか――。様々な数字を交えつつ語ってもらった。
イリノイ州に住むフランクさんは、野球と数学が好きだった14歳の頃からツイッター(@MLBRandomStats)で大リーグの記録にまつわる投稿を始めて注目を集め、10代にして2冊の著書も出版した。現在は米パデュー大でデータサイエンスを学ぶ。
今季、フランクさんのツイッターには大谷に関する投稿が一気に増えた。
過去に本塁打競争に出場した選手のなかで、大谷は同シーズンに投球もした初めての選手
大リーグ史上、同シーズンに2ケタの本塁打、盗塁、先発登板を達成したのは3度目(うち2度は大谷)
フランクさんは「正直、今季が始まるまでは大谷は僕のレーダーには映っていなかった」と言う。「でも今季、恐るべき強打者で、素晴らしい投手で、大リーグ最速の走塁もみせる選手となっている」
次々塗り替える記録 ベーブ・ルースさえも
大リーグ史上、大谷はオールスター前に32本塁打と12盗塁を記録した初の選手
オールスター時点で本塁打と三塁打の両方でリーグトップに立っていたのは、大谷を含め過去に5人だけ
大谷はまず野手としてパワーとスピードを兼ね備え、誰もが成し遂げたことのないレベルにあるという。
今季の先発投手で、時速100マイル(160キロ)以上の速球を9球以上投げたのは大谷を含む5人だけ
加えて、大谷は先発投手としても大リーグのトップクラスの実績を残している。「打者として見るだけでも、同様の活躍をした選手を探すには何十年もさかのぼらなければならない。加えて、大谷は時速100マイル(約160キロ)の球を投げる。過去に比較できる相手なんていないんだ」
そんななか、記録をさかのぼって比較対象として出てくるのはベーブ・ルースだ。
1週間のうちに投手として勝利し、5本以上の本塁打を打ったのは――
大谷翔平 2021年6月14~20日
6本塁打、投球回数6回、自責点1、1勝
ベーブ・ルース 1921年6月9~15日
7本塁打、投球回数5回、自責点3、1勝
大谷の記録は、ちょうど100年前に二刀流で活躍したルースの記録と重なり合う。だが、今季の大谷はそれを超える成績を残している面もあるという。
フランクさんはさらにあるデータ比較も。今季の大谷だけが両軸において誰も寄せ付けない高水準に位置する選手であることが浮かび上がりました。
フランクさんは6月下旬、あ…
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