署名を集めた男性、高須氏ら提訴 転機はテレビ買い替え
署名偽造事件に発展した愛知県知事リコール運動をめぐり、37人の「請求代表者」に名を連ねて署名集めをした男性(73)が、問題に巻き込まれて精神的苦痛を受けたなどとして、運動団体幹部を相手取り、慰謝料など500万円の支払いを求める訴えを名古屋地裁に起こした。
訴えられたのは、運動団体と、団体会長の美容外科経営高須克弥氏(76)、地方自治法違反(署名偽造)容疑で逮捕された事務局長の田中孝博容疑者(59)ら。団体の代理人弁護士は取材に「訴訟が提起されたことは残念。裁判では争う」とした。
◇
真剣にやったからこそ…
リコール運動には多くのボランティアが参加した。手弁当で街頭に立ち、一筆一筆、署名を集めた人たちの怒りと落胆は深い。原告男性は取材に「真剣にやったからこそ、不正は見過ごせない」と話す。
リコール運動の契機になったのは、一昨年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」だ。だが男性は会場に足を運んでおらず、当時は抗議もしていない。政治活動の経験はなく、一線を退いた会社役員である男性が運動に加わったのは、その年に買い替えたテレビの影響が大きかった。
新しいテレビは動画投稿サイ…
【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら