「稲村ジェーン」復活 桑田佳祐に打診、その答えは?

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定塚遼
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 「真夏の果実」「希望の轍(わだち)」といった数々の名曲が生まれた桑田佳祐による唯一の監督映画「稲村ジェーン」。1990年に大ヒットを記録したが、その映像は長く入手困難な状況が続いていた。このままお蔵入りになるかと思われていた矢先にDVD、ブルーレイ化が決まった。なぜいま再び世に出ることになったのだろうか。

 サザンオールスターズが30周年のタイミングで実施した、ライブで演奏してほしい曲の人気投票の1位が「真夏の果実」、2位が「希望の轍」。いずれも「稲村ジェーン」の挿入歌として書き下ろされた曲だった。

 稲村ジェーンの舞台は、東京五輪翌年の1965年。桑田佳祐の故郷・神奈川県茅ケ崎市にほど近い稲村ケ崎で、伝説の大波を待ち焦がれるサーファーたちの青春群像を描く。加勢大周が主演、的場浩司金山一彦、清水美砂らが出演し、約350万人の観客動員を記録した。

実は逃し続けていたタイミング

 当時、ビデオテープのVHSで発売されたものの、その後、長らくDVDやブルーレイ化はされていなかったが、30年以上の時を経て、6月25日の発売が決まった。

 「ミュージシャンが監督をして、音楽が前面に出る映画というのは、日本では非常に珍しい。いつか出せたらいいね、とずっと当時の映画スタッフは話していたが、『なぜ今出すのか』というタイミングを逃し続けていた」。所属レコード会社・ビクターエンタテインメントの担当者はそう話す。

 昨年、映画の公開から30周…

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