三鉄、コロナで乗客27万人減 経常赤字6億円の見通し

藤谷和広

 【岩手】三陸鉄道の取締役会が24日、盛岡市内であり、今年度の経営状況が報告された。新型コロナウイルスの影響で昨年4月から今年2月までの乗客数は約59万人で、前年同期より約27万人(32%)減少。運賃収入も46%減った。

 団体キャンセルは計2436件(9万5160人)に上り、8251万円の収入が消えた。沿線の高校の生徒数の減少により、定期利用も18%減った。

 決算見通しによると、経常赤字は過去最大の6億523万円。国や県からの補助金で補塡(ほてん)しても、1418万円の当期損失が生じ、2年ぶりの赤字となる見込みだ。

 来年度は、東北6県とJR各社が合同で行う「東北デスティネーションキャンペーン」との連携のほか、沿線自治体で開かれるイベントに合わせた企画列車の運行を通じ地元住民の利用を促進したい考えだ。中村一郎社長は「観光客はどうしてもコロナの影響を受けやすい。挽回(ばんかい)の一年にしたい」と話した…

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この記事を書いた人
藤谷和広
くらし科学医療部|医療、災害
専門・関心分野
民主主義