8888を忘れない ミャンマー発、いま世界に響く歌声

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笠原真
【動画】在日ミャンマー大使館前で、歌を歌って国軍に抗議する人々=笠原真撮影
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 みんなといても、一人でいても。場所も時間も関係ない。ミャンマーの自由と民主主義を願う人がいれば、自然にわき上がる歌がある。そしてみな、歌詞の意味をかみしめる。「我々は最後まで戦い続ける」。理不尽な弾圧に苦しんだ、33年前の記憶を忘れないために。国軍の横暴にノーの意思を示すために――。

 7日午前、東京都品川区のミャンマー大使館前で、国軍によるクーデターに抗議する集会が開かれた。1千人以上が集まった場に、どこからともなく歌声が響き始めた。

 《我らは最後まで戦い続ける

 我らの血で書かなければならなかった歴史》

 歌のタイトルは「カバマチェブー(世界が終わるまで我々は諦めない)」。

 1988年8月8日、当時の独裁政権の打倒を掲げた民主化運動がミャンマー全土に広がった。「8888」と呼ばれる一連の運動では、数千人ともいわれる市民が犠牲になった。彼らは《民主主義の戦争で命を落とした英雄たち》だと、歌はたたえる。

 集会を呼びかけた一人、ミョージーさん(44)は「路上にこびりついた英雄の血は洗っても流しきれない。私たちのために命を懸けてくれた人たちだ」と話す。

 歌は続く。

 《アウンサン将軍 国は血で…

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