森氏発言に「あきれた」 五輪ボランティア、辞退も検討
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」などと発言したことを受け、大会のボランティアを辞退する動きも出ている。
「女性だから話が長くなるという根拠のない話に、あきれた」。埼玉県の専門学校生の男性(20)は森会長の3日の発言をテレビで知り、そうこぼした。
「一生の思い出になるかもしれない」と、2年前に大会のボランティアに応募。面接では「東京五輪というレガシー(遺産)の一員になりたい」と語り、採用が決まったという。
だが、森会長の発言を知り、女性蔑視的な考え方を疑問に思った。さらに、4日の森会長の会見も自宅で見たが、不機嫌そうに発言を撤回し、謝罪する姿は、責任逃れをしているように映った。男性は「(発言を)撤回したから終わりではない。オリンピックは海外からもたくさんの参加がある大会。そのトップがきちんと謝罪できないなんて」と嘆き、五輪に携わるべきなのか自信がなくなったという。
本当なら今夏、埼玉スタジアム(さいたま市)で観客の誘導などを担うことになっていた。車いすで訪れた人をどのように誘導するかなど、会場における業務の説明を受け、当日を心待ちにしていた。
だが、このままでは五輪に参加したことに胸を張れなくなると感じている。発言をめぐってニュースが流れるたびに、面接で会った職員の人たちの顔が浮かんだ。森会長の発言は、準備に奔走するスタッフなど多くの人に影響を与えることを知ってほしいという。今後、さらなる謝罪や説明がない場合、ボランティアを辞退するつもりだ…
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