「オノテツの車窓から」廃線から半世紀超、尾道で回顧展

北村哲朗
[PR]

 【広島】尾道市中心部と旧御調(みつぎ)町を結んだローカル鉄道「尾道鉄道」を回顧する企画展「オノテツの車窓から~時空を旅する尾道鉄道沿線紀行~」が尾道市土堂1丁目の尾道商業会議所記念館で開催中だ。大正から昭和にかけての約40年間、「オノテツ」の愛称で親しまれた民営鉄道と沿線の風景を紹介した写真が郷愁を誘う。

 1925(大正14)年に現在のJR尾道駅の西にあった西尾道駅(天満町)と御調町に近い石畦(いしぐろ)駅(木ノ庄町)の間で開業。翌年に市(いち)駅(御調町)まで延び、尾道駅とも接続されて全線17・1キロで運行した。当初は御調町以北へ延伸する構想もあったが、64(昭和39)年に廃線となった。

 沿線には田園が広がり、栗原地区では畳表の原料であるイグサが盛んに栽培された。夏にはホタル狩りの乗客を運ぶ「ホタル電車」も走った。企画展では、半世紀以上前の沿線を記録した写真をはじめ、運転士の制服や切符切りのはさみなど約90点を展示している。

 24日まで。木曜休館。無料。(北村哲朗)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら