松本の病院で集団感染 新型コロナ23人、1人死亡
年の瀬に長野県内で再び新型コロナウイルスの院内感染が疑われる事例が確認された。県と長野市は30日、10歳未満から90代までの計23人が感染したと発表。うち4人が相澤病院(松本市本庄)の入院患者だった。県内の感染者数は延べ1164人(再陽性者を含む)になった。
相澤病院はオンラインの記者会見で、4人はすでに感染が公表されている90代男性と同室だった3人、他の病棟にいた1人と説明。患者計5人の集団感染となった。来年1月1日までに職員や患者ら約2千人のPCR検査をするという。田内克典院長は「陽性者が出たことは遺憾。地域住民に心よりおわびする」と話した。今後、患者の受け入れを一部制限する。
23人の市町村別の内訳は、長野市6人、松本市、上田市各5人、佐久市4人、小諸市、安曇野市、塩尻市各1人。1人が中等症、他は軽症か無症状という。うち16人は感染者との接触や首都圏との往来があったが、7人の感染経路がわかっていない。集団感染の起きた長野市内の病院の40代の職員と90代の患者の感染も判明。この病院での感染者は計47人になった。
また、県はこの日、新型コロナに感染して入院中だった80代女性が28日に死亡したと公表。基礎疾患があったという。県内の死者は15人になった。
阿部守一知事は30日の記者会見で、いったん一ケタ台に減少した感染者が最近1週間で徐々に増えていることを懸念しているとしたうえで、年末年始は「できるだけ同居の家族で穏やかに」と呼びかけた。また、相次ぐ病院での集団感染について「100%病院での感染を防ぐのは困難。初動を早くして広がらないようにすることが大事だ」と述べ、県のクラスター対策チームを派遣して対応にあたっているとした。
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