2017年8月から東武鬼怒川線で運行している「SL大樹(たいじゅ)」が2機態勢となり、新たに加わった「C11形325号機」の出発式が26日、栃木県日光市の下今市駅であった。

 東武鉄道によると、「325号機」は1946年製造。昨年12月までの21年間は真岡鉄道を走っていた。今年7月末、所有する芳賀地区広域行政事務組合の入札を経て、東武鉄道に譲渡された。同社は機関庫の増設や試運転など、2機目の営業運転の準備を進めていた。

 1機目の「207号機」は週末を中心に鬼怒川温泉―下今市駅間を1日最大2往復で運行し、今年9月までに約25万人が乗車した。車検にあたる検査に入るまでの今月26、27日と来月1~3日、9~11日は2機態勢で1日4往復運行。検査から戻ってくる来夏以降は再び2機態勢で平日も含めて毎日運行する。

 同社では、さらに21年冬の復元をめざし、別の1機の作業を進めている。鉄道事業本部の吉野利哉本部長は出発式で「日光・鬼怒川地域や栃木県内の活性化に貢献したい」とあいさつした。(中村尚徳)

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