庭仕事中に見つけた「子持ち勾玉」 国内最大級だった
奈良県香芝市の狐井稲荷(きついいなり)古墳(推定5世紀後半)で国内最大級の子持ち勾玉(まがたま)が発見された。古墳の土地所有者が2011年に見つけ、個人蔵となり、長らく公表されていなかった。今年8月に香芝市二上山博物館に寄託され、市教育委員会が今月25日発表した。
市教委によると、今回寄託された子持ち勾玉は5世紀中ごろ~後半に製作されたとみられ、長さ13センチ、幅10センチ、厚さ5・5センチ、重さ565グラム。大型の勾玉の本体(親勾玉)に、勾玉状の小さな突起物(子勾玉)が10個付属している。
和歌山産とみられる滑石(かっせき)製。形状は正方形に近く、ほぼ完全な形で残っていた。古墳の土地所有者の女性が、古墳と隣接する自宅の庭仕事中に落ちていた子持ち勾玉を発見し、個人で保管していたという。
子持ち勾玉はこれまで約450個が発見されている。古墳時代中期の5世紀から飛鳥時代の7世紀にかけて製作され、長さ10センチ、幅5~6センチ程度で縦長の形状が多い。祭祀(さいし)具に用いられたとみられる。
市教委の調べでは、今回の子持ち勾玉は長さは全国4位、幅が全国1位の大きさになるという。
この子持ち勾玉は市二上山博物館(0745・77・1700)の企画展「葛城の大王墓と太古の祈り」で28日から展示される。12月26日まで。月曜休館。大人200円、高校・大学生150円、小中学生100円。
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