飛鳥の仏画か、後世の作か 柱に現れた壁画を巡り賛否

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筒井次郎 渡義人 編集委員・中村俊介
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 飛鳥時代にさかのぼる仏画か、はたまた後世の作か。滋賀県甲良(こうら)町の名刹(めいさつ)、西明寺(さいみょうじ)で仏像8体の絵が見つかった。賛否を呼ぶのが、その制作年代だ。飛鳥時代の法隆寺金堂壁画をしのぐ古さを主張する声もあるのだが――。

 「八大菩薩(ぼさつ)立像(りゅうぞう)」が確認されたのは、本堂(国宝)の須弥壇(しゅみだん)脇にある2本の柱。広島大と大阪教育大の合同調査チームが赤外線撮影したところ、すすで覆われた表面に4体ずつ菩薩像が浮かびあがった。

 安嶋(あじま)紀昭・広島大教授によるとその姿は長身で奥行きが薄く、背筋をそって若干腹部が出ている姿勢など古式の様相が見て取れ、7世紀中ごろの法隆寺の百済観音像をほうふつさせるという。

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 たとえば耳の表現。法隆寺の…

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