西アフリカ・マリ、大統領・首相を拘束 軍兵士が反乱 

ヨハネスブルク=石原孝
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 西アフリカのマリで18日、軍兵士の一部が反乱を起こし、首都バマコ近郊にある軍基地を占拠してケイタ大統領やシセ首相らを拘束した。ケイタ氏は数時間後に国営テレビで演説し、自らの辞任と議会の解散を表明した。

 白い服にマスクを着用して演説したケイタ氏は「政権を維持するために血を流したくはない」と語った。辞任表明に先立ち、アフリカ連合のファキ委員長は「ケイタ大統領らの拘束を強く非難し、即時の解放を求める」との声明をツイッターに投稿。周辺国も批判の声をあげ、マリとの国境の閉鎖を決めていた。

 マリでは2012年にも軍兵士らがクーデターを起こし、トゥーレ大統領(当時)が辞任した。今回の軍兵士の動機は不明な点も多いが、バマコでは今年に入って、汚職や治安の悪化を止められないケイタ氏の辞任を求めるデモが続いていた。

 サハラ砂漠周辺地域にあるマリや近隣国では近年、過激派勢力が伸長し、治安の悪化が急速に進んでいる。マリでの政情不安は、共同で過激派勢力の掃討作戦を進めてきた周辺国にも影響を与えそうだ。(ヨハネスブルク=石原孝

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