築100年「最北の秘境駅」が廃止危機 全国からメール

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奈良山雅俊
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 JR宗谷線抜海駅の存廃問題で、北海道稚内市は28日、半年ぶりに地元で住民説明会を開いた。市はスクールバスの利用など代替案を示し、廃駅へ理解を求めたが、住民は長年駅と歩んできた地域の歴史にも触れ、「利便性は悪くても誰も廃駅を望んでいない」と存続を求めた。

 説明会は地元2町内会のうち、抜海町内会との間で開かれた。市は廃駅後、高校生の通学などに小中学生用のスクールバスの活用を提案。「高校生の帰宅用に1便増便する」と説明した。だが、これにかかる経費は年約130万円。存続の場合、地元が負担する維持費は年約126万円だ。

 市は「経費の問題ではなく、あくまで地域の足を守るため」とし、スクールバスや乗り合いタクシーを提案したが、住民は「スクールバスは買い物などとの時間があわず現実的でない」「相乗りも予約が必要で不便だ」と反対した。駅舎について、市は「停車しなくても駅舎は残る」としたが、老朽化が進めばJR北海道が取り壊す可能性が高い。住民たちは「汽車が止まるからこそ駅だ」と反発した。

 駅舎は市内では珍しい、築1…

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