無罪判決相次ぐ「揺さぶられ症候群」 初の実態調査へ

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浜田知宏
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 赤ちゃんの頭を激しく揺さぶって負傷させる「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」を巡って無罪判決が相次いでいることなどを受け、厚生労働省は今年度、SBSが疑われる事案への児童相談所(児相)の対応などについて初めて実態調査をする。同省は児相向けの虐待対応の手引を来年度に改定する方針を固めており、実態調査で課題を整理してSBSへの対応についても見直しを検討する。

 児相の虐待対応の手引には、保護者への対応や立ち入り調査の方法などが示され、現場ではマニュアルのような位置づけだ。現在は2013年に改定されたものが使われており、このときにSBSへの対応が新たに盛り込まれた。

 手引では硬膜下血腫、眼底出血、脳浮腫というSBSの3症状を挙げて「90センチ以下からの転落や転倒で硬膜下血腫が起きることはほとんどないと言われている」「必ずSBSを第一に考えなければならない」などと記述。「医療関係者との緊密な連携と慎重な判断が求められる」とも書いているが、児相に詳しい関係者からは「3症状を重視しすぎている」とも指摘されている。

 3症状を巡っては、SBSの…

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