最低賃金の引き上げ議論開始 コロナで政財界から慎重論

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岡林佐和 滝沢卓
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 雇い主が働き手に最低限払うべき時給「最低賃金」(最賃)の今年の引き上げ幅を巡る議論が26日、始まった。過去4年は政府の旗振りの下で年3%のペースで引き上げられてきたが、今年は新型コロナウイルスによる経済への打撃を踏まえて政府や経済界から慎重論が出ており、「3%」は見込みづらい情勢だ。

 最賃は地域別に異なり、今は最も低い青森、島根、高知、鹿児島など15県が790円、最も高い東京が1013円。労使双方の代表らで作る厚生労働省の審議会が例年、各地の経済情勢などを分析して、7月下旬に引き上げ額の目安を示す。この目安を参考に、都道府県ごとに引き上げ額が決まり、秋以降に改定される。

 安倍晋三首相デフレ脱却などに向けて、2015年に「年3%」の引き上げを目指す姿勢を表明。以降は、実際に年3%の引き上げが続いてきた。しかし今年は新型コロナで企業の経営が厳しくなっており、安倍首相は今月3日、最賃をめぐって「今は雇用を守ることが最優先課題だ」「中小企業の厳しい状況を考慮して検討を」と述べ、今年は「年3%」に固執しない考えを示している。

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 これを受け、26日の審議会…

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