長野)アルピコ交通、松本市に支援要請 路線バスなど

羽場正浩
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 路線バスなどの利用者減で収益が悪化しているアルピコ交通(松本市)が、市内の路線バスや鉄道の上高地線について、市に公的支援を要請した。市は具体的な支援策を今後検討するが、当面の対策として中心市街地での路線バスの平日運行を約3割減らす。臥雲義尚市長が11日の記者会見で明らかにした。

 臥雲市長によると、新型コロナウイルスの感染拡大で、同社は多くが運休に追い込まれた高速バスや貸し切りバスの事業でほぼ収入が断たれているという。一般の路線バスの収入は4月で前年の5割弱、鉄道の上高地線は同5割強まで減少。市主導で運行する「タウンスニーカー」も、4月は7割以上減った。

 こうした影響で、同社は4月に支援を市に要請。国の雇用調整助成金を活用するため、従業員を休ませて一般の路線バスを一定程度減便することになった。

 中心市街地を運行する路線は18日から、平日の214便を土休日ダイヤ並みの155便に減らす。中心市街地と郊外を結ぶ路線は、通勤・通学、買い物や通院の交通手段として確保するために、減らすのを4便にとどめる。いずれも午後8時以降は運休とする。

 市長選の公約で、路線バスの「公設民営化」を掲げた臥雲市長は「減便しても事業自体が困難になることが予想される。バスを中心とした公共交通の構想をつくる契機として、アルピコ側と認識を共有して取り組みたい」と述べた。(羽場正浩)

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