「死なないで。号泣しちゃう」 休校中の孫と“塾”開校

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若松真平
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 新型コロナウイルスの影響で小学校が休校になって約1カ月。平日に孫3人を預かって「じいちゃん塾」を開校した祖父母がいます。9歳が詠んだ「コロナたち 世界をこわすはいえんだ 学校休み つまらないひび」という短歌に胸を痛めた2人に、この1カ月を振り返ってもらいました。

 「じいちゃん塾」を開校したのは、名古屋市昭和区に住む森行広さん(74)・加世子さん(74)夫婦。加世子さんが「校長」で、行広さんが「先生」です。

 「子どもたちが『じいちゃん塾』と呼ぶもんだから、そうしました。家でゴロゴロさせとくわけにもいかないから」と行広さん。

 平日午前8時半までに、近くに住む長女が8歳男児を、同じく近くに住む長男が7歳女児と9歳男児を連れてきます。

 「キンコーン、カンコーン」と行広さんが予鈴のまねをすると5人で整列。加世子さんの「気をつけ」の発声に続いて、「先生おはようございます、みなさんおはようございます」とあいさつをして「授業」が始まります。

 午前中は国語と算数で、持ってきたドリルを子どもたちが解いて、行広さんが採点。お昼になれば加世子さん手作りの「給食」をみんなで食べます。

 午後の体育では風船を使ったバレーボールや縄跳びをしたり、図画工作では加世子さんをモデルにして絵を描いたり。

 社会科見学として祖先の墓に行って草むしりをしたことや、遠足と称して名城公園まで地下鉄とバスを乗り継いで、お弁当持参で花見をしたこともありました。

 退屈することなく、毎日のように祖父母宅を訪れる孫たち。一番年上の9歳の孫が3月中旬の国語の時間に、こんな短歌を詠みました。

 「コロナたち 世界をこわすはいえんだ 学校休み つまらないひび」

記事のもとになった「声」投稿の全文や、じいちゃん塾の授業風景の写真も見ることができます

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 この短歌を聞いた加世子さん…

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