焦る米国、下げるハードル 北朝鮮との実務者協議できず

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ワシントン=園田耕司
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 トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線上にある板門店で会談してから、1カ月が経った。だが、トランプ氏が会談後に「2、3週間以内に再開する」と宣言した米朝実務者協議が実現しない。

 ポンペオ米国務長官は7月29日、ワシントンで講演し、「私はバンコクに2、3日間滞在する」と述べた後、「米朝実務者協議がすぐに再開されることを期待している」と語った。

 ポンペオ氏は、7月31日にバンコクで開幕した東南アジア諸国連合ASEAN)の一連の外相会議に参加。北朝鮮も一部会議の参加国で、ワシントンの外交筋によれば、米側には当初、会議前に米朝実務者協議を再開し、バンコクで外相会談を開催したいという考えがあった。だが、北朝鮮は実務者協議に前向きな返事をしないうえ、李容浩(リヨンホ)外相をバンコクに派遣しない見通しになった。

 それでも、ポンペオ氏が協議再開への期待を強調するのは、正恩氏との対話を重視するトランプ氏の「協議再開宣言」を実現する必要があるからだ。

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 米朝交渉を前に進めるため…

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