マグルでもできるクィディッチ ほうきを外すと「注意」

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伊木緑
【動画】クィディッチの練習の様子=伊木緑撮影
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 小説や映画が世界中で大人気となった「ハリー・ポッター」シリーズの中で魔法使いたちが熱中している架空のスポーツ「クィディッチ」を、現実の世界でプレーする人たちがいる。7月27、28日に韓国・ソウルで行われるアジア大会には日本から4チームがエントリー。性別や運動能力を超えて楽しめるよう練られたルールが魅力で、世界中で愛好者を増やしている。

 クィディッチは、7人1チームで、ほうきに乗って空を飛びながら相手ゴールに球を入れて点数を競い合うバスケットボールやサッカーのようなスポーツ。得点するための球が一つ、相手にぶつけて邪魔をするための球が三つ、計四つの球を用いるところが複雑だ。作品ではハリーが魔法学校に入学してすぐに寮対抗戦に出場し、新入生ながら大活躍した様子が描かれた。

米国が発祥、留学経験者が広める

 現実の世界では、米国の学生たちが2005年に最初にプレーした。空を飛べないかわりに、ほうきにまたがって走る。現在は40カ国以上に広まり、ワールドカップ(W杯)も北米や欧州で4度開催されている。

 東大院生の小山耕平さん(24)は米国留学中の16年にクィディッチに出会った。翌年帰国すると、「日本でも広めたい」と学生を中心に仲間を集め始めた。

 ちょうど同じ頃、広告会社に勤める西村祐耶さん(27)は同僚の水越陸太さん(26)との昼食中に、熱い思いを打ち明けた。「何でもいいから日本代表になりたい。できれば土日だけで」。その場でスマートフォンで検索。当時、まだ日本では誰もプレーしていないとみられたクィディッチに行き着いた。ルールを読み込み、動画を見ながら手探りで練習を始めた。

 それぞれが「日本クィディッチ協会」を名乗って活動していたが、18年5月に西村さんらがフェイスブックを通じて小山さんらを「発見」。すぐに連絡を取り合った。活動を通じて目指す方向性が同じであることを確認し、合流した。

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ジェンダーフリーでプレー…

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