大リーグ、欧州初の一戦は意外な展開 30年ぶり珍事も

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遠田寛生
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 大リーグは29日、ロンドンで欧州初の公式戦となるレッドソックス―ヤンキース戦が行われた。乱打戦の末に、ヤンキースが17―13で勝利。ふだん野球にはなじみの薄い英国のファンが両チームの魅力を存分に味わえるよう工夫が施され、様々な意味で歴史的な一戦となった。

 午後6時10分、五輪スタジアム。2012年にロンドン五輪を開催した舞台の観客席は、異様な熱気に包まれていた。気温約33度と蒸し暑かったが、英国では見慣れないプロ野球に、5万9659人の満員のファンが酔いしれた。プエルトリコ出身のレッドソックス・コーラ監督は、「これまで様々な国や地域で試合を経験したが、(ここは)素晴らしかった」と驚いた。

 メジャー屈指の好カードは意外な展開で始まった。大リーグ通算140勝、16年にサイ・ヤング賞を受賞したレッドソックスのポーセロ、裏に投げたヤンキース先発の田中がともに一回に6失点で降板。中継局の米FOXによれば、初回に両チームが6得点以上を奪ったのは、1989年6月23日のブルージェイズ対アスレチックス戦以来、30年ぶりの珍事だった。

 終わってみれば両チームで計37安打30得点。30点は今季最多得点試合で、今回が通算2200試合目を数えた同カードでは、2009年の31得点に次ぐ大量得点試合になった。

 4時間42分の試合時間にはヤンキースのブーン監督も苦笑い。伝統的なルールでは1試合に5日間要する英国発祥のクリケットを引き合いに出し、「クリケットは週末ずっととも聞く。英国ファンは慣れているだろう?」と笑いを誘った。

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