名前表記「欧米文化に忖度、恥じてきた」 鴻上尚史さん

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聞き手・上田真由美
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 日本人の名前をローマ字で書くときは姓と名とどちらを先にすべきか。文部科学相や外相の発言をきっかけに議論が再燃する中、作家・演出家で外国人の視点から日本を再発見するバラエティー番組の司会もする鴻上尚史(こうかみしょうじ)さん(60)はずっとKOKAMI Shojiと姓を先に名乗ってきたという。その理由とは――。

 30年以上前から、オートマチックに名字(姓)名前(名)を逆にして自己紹介するのはおかしいと言ってきました。名前を決めるとき、親は字画や意味だけでなく、絶対に音の響きも大事にしているわけです。週刊誌の連載でもそう書き続けていたのですが、「音としての名前」というのをみんな無視している。当時の例で言うと、ミック・ジャガーは、「ジャガー・ミック」と紹介されたら多分戸惑うでしょう。音の響きで名前がつけられているのに、その固有の文化をオートマチックに逆にするのはどういうことなんだ、おかしいということです。

 ――そう思うようになったきっかけは。

 海外に向かって芝居を発信し…

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