ロケット、平成最後ならずとも「令和最初の成功」願う声

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中沢滋人 田之畑仁
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 「平成最後」の打ち上げはならず――。ロケット開発ベンチャー、インターステラテクノロジズ(IST)が北海道大樹町で30日に予定していた小型ロケット「MOMO」3号機の打ち上げは、機体の不具合のため、5月2日午前11時15分以降に延期された。集まった人からは「令和最初の打ち上げ成功」を願う声があがった。

 ISTの稲川貴大社長によると、不具合が見つかったのは、機体下部にある姿勢制御用のスラスターという部分に液体酸素を送る配管バルブ。2号機から3号機に改良した箇所という。この日は確認のため、機体から燃料を抜き、いったん格納庫に戻して部品の交換をする必要があったことなどから、時間がかかるとして打ち上げを見送ったという。稲川社長は「悪い部分は分かっている。対策をして次に挑みたい」。予備日の5月1日は上空の風の状況が悪いとの予想で、2日に延ばした。ISTに出資する堀江貴文さんは「出来るだけ早く打ち上げたい。問題は風だけだ」と述べた。

 大樹町が設けたパブリックビューイング会場では、午後0時15分過ぎに打ち上げ延期が伝えられると、観衆からため息が漏れた。

 この日は鈴木直道知事も来場。午前11時15分から予定されていた最初の打ち上げの延期が決まった後だったが、「様々な課題を乗り越えて挑戦する姿は、私が知事選で訴えてきた『ピンチをチャンスに』という姿勢に通じるものがあり、応援したい」と、観衆に向けてあいさつした。

 「MOMO」1号機の打ち上げの時から3年続けて、宇宙服を模した手作りの衣装で会場を盛り上げてきた帯広市の上田茂輝さん(56)、紀恵さん(48)夫妻は「ここまで来たら意地でも見届けたい。ぜひ令和の初めに宇宙までたどり着いてほしい」と話していた。

 発射場から約4キロ離れた有…

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