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勢いづく共産、他党警戒 東京・神奈川選挙区

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候補者の街頭演説に拍手する支持者ら=14日午後、東京・新宿、山本壮一郎撮影

 【後藤遼太、古沢範英】6月の東京都議選で躍進した共産が、参院選で12年ぶりとなる選挙区の議席を狙う。組織選挙に加え、ネット選挙を使って無党派層への支持拡大を図っている。他党の陣営は危機感を強めている。

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 「私は就職氷河期で何十社回って1社しか内定をとれなかった。働く人を支えたい」。14日、東京・新宿駅近くの歩行者天国で共産新顔の吉良佳子氏(30)がマイクを握ると、子連れの母親や若者ら約100人が集まった。

 スタッフは「反自民の無党派層がやってきた」。都議選で改選前の8議席を17議席に倍増させた勢いが続いていると感じ、都議選で共産候補が得た計62万票に上乗せをめざす。

 もっとも参院選東京選挙区は苦戦続きだ。2010年は知名度のある小池晃・党副委員長が55万票の次点で落選。01年の当選が最後で、陣営幹部は「新顔が小池氏を上回るのは簡単ではない」と認める。

 陣営は無党派層を狙う。ツイッターは1日20回程度書き込み、顔文字も駆使。問いかけにこまめに回答し、フォロワーは公示前の3千人から7千人近くに増えた。6月には勝手連ができ、街頭演説に合わせて「原発再稼働反対」のシュプレヒコールをあげる。「こんなことは初めて」と陣営も驚く。

 他党は警戒する。みんなの渡辺喜美代表は6日、都内の街頭で「みんなの党は何でも反対の共産党ではない」と、共産を強く意識した訴えを繰り広げた。民主都連幹部は「民主を素通りして共産まで行ってしまった無党派層を取り戻す妙案はまだない」と嘆く。

 改選数が1増えて4となった神奈川選挙区では、共産元職の畑野君枝氏(56)が返り咲きをめざす。「給料は下がるのに、物価が上がる」。13日、川崎市の駅前に立った畑野氏はアベノミクスを批判。街頭演説で大半を自民批判にあて「自共対決」を演出する。

 1998年に「消費税を3%に戻す」と訴え、53万票近い得票で当選。その後3回は30万票台で落選を重ねたが、改選数が増えたことで、陣営は「最後の1議席を民主と争う」とみる。党県委員会の小池潔委員長は「消費増税や憲法改正への姿勢で、民主も第三極も自民と同じという有権者の失望を感じる。98年に近い空気になってきた」。

 過去3回続けて2人を擁立してきた民主は、水戸将史氏(50)の維新への移籍で牧山弘恵氏(48)1人を公認。牧山氏の陣営幹部は「我々の政策を訴え続けるだけ」と話す。

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