(EYE モニターの目)今月のテーマ:特集面「新型コロナ面」

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 ■感染者数のデータに不満

 感染者数のデータの扱いに不満がある。まず、日本のPCR検査数が分からないことが不満だ。日本の検査数は諸外国よりも桁違いに少ないのだから、感染者数だけを比較しても意味がない。人口が多い都道府県の感染者数が多いのは当たり前なので、人口10万人当たりの感染者数を比較すべきだ。重症化のリスクが高い高齢者や持病のある人を守ることを優先し、それ以外の人は、生活の困窮を回避するため、早く以前の生活に戻れるような施策が必要ではないか。(渡辺孝芳 58歳 千葉県)

 ■不安、海外と比較したい

 図、表、写真を多用し、大変見やすい。国内の感染者数の推移のグラフでは、日々増えていくことに危機感を覚えた。ただ、私たちが一番気にしている生活の支障について、もう少し書き込んでほしい。たとえば、4月8日の「緊急事態宣言 海外では」。宣言の持つ権限の強さや、その懸念は伝わったが、各国の国民がどのくらい宣言を守っているのか、どんな店が閉まっているのか、働き手にはどんな具体的な支援があるのかなど、身近な不安を海外と比較したかった。(中島晶穂 15歳 埼玉県)

 ■デマや風評、取材して

 今は、新型コロナをめぐる様々なデマが流れているので、より詳しく取材して、正確な情報が伝わるように紙面を工夫してほしい。今後、載せてほしいのは、感染者用の病床数と入院患者の数の都道府県別推移だ。自分の暮らしている地域の状況が分かれば、デマや風評が減るのではないか。コロナ以外の緊急患者について、各都道府県の病院の受け入れ状況も知りたい。不足している地域があれば、今後、どうするのか、自治体などに対策を取材してほしい。(北川朋央 48歳 三重県)

 ■諸外国の検査数の比較も

 「国内の新型コロナウイルス感染者数の推移」のグラフと「感染者の多い国・地域」の表が分かりやすい。テレビなどで報道されている国以外にも、たくさんの感染者が出ていることが一目で分かる。日本とアジアや欧米など諸外国の1日あたりの検査数を比較したグラフも付けてほしい。感染者数が日に日に増えていることに着目することも重要だが、検査数の分母が大きくなるほど感染者数が増えるのは当然なので、検査数について、もう少し報じてほしい。(岡里佳 15歳 神奈川県)

 <データ報道を充実、わかりやすい形で>

 予期せぬ悪疫に見舞われ、個人も社会も根底から揺さぶられています。先を見通せない不安を少しでも取り除いたりやわらげたりできないだろうか。そんな思いで「新型コロナ面」を4月に立ち上げました。多くの読者のみなさんが知りたいであろう大きな「問い」を立てて、答えを探ります。身近で具体的な相談に専門家が助言する「Q&A」のコーナーも作りました。

 他の面やデジタルも合わせて充実させたいのはデータ報道です。政府の発表だけによりかからず、ご指摘いただいた例をはじめとする様々な指標をどう組み合わせ、どう分析すれば、この危機の実相や将来の展望が見えてくるのか、追求します。ご評価いただいたように、紙面でもデジタルでも、情報をわかりやすく図示するインフォグラフィックスや写真の力を生かしたいと思っています。ご自身の暮らす地域の状況、あるいはそれを集積した全国の状況を知りたいという声にも応えるべく、デジタルでは都道府県別のページも整備しているところです。

 海外比較も重要だと考えています。ご意見も踏まえつつ、日本を相対化する貴重な材料を、世界各地で取材を続ける特派員に、今後も届けてもらいます。(東京編集局長補佐・山口進

 ◇東京本社発行の朝刊、夕刊の最終版をもとにしています

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