(編集者をつくった本)「夏草冬濤」 新潮社・佐々木勉さん

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 ■文学の香りの洗礼受けた

 大阪・枚方の中学時代、柔道部での練習中に腰椎(ようつい)を痛めて休部した私は本を読むようになった。井上靖の『しろばんば』には親元を離れた洪作少年と血の繋(つな)がらぬお婆(ばあ)さんとの、伊豆湯ケ島での田舎暮らしの日々が描かれていた。

 彼が中学(旧制)を受験するとこ…

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