(あるきだす言葉たち)辺境 佐孝石画

有料記事あるきだす言葉たち

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冷笑のごと透き通る夏の雲

夏雲の流転の果ての微笑かな

笑いながら果てゆく夏雲のソナタ

ためらいに手足ありけり夏の雲

夏雲の緩やかな痴よてのひらよ

てのひらに雲のさみしさを透かそう

口漱(すす)ぐとおくの雲を剥がしつつ

懐かしさとは救われること夏の雲

無伴奏の夏雲に向かって歩く

夜を待つ雲ひとつ居て夏…

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