(あるきだす言葉たち)夏の風 山口明子

有料記事あるきだす言葉たち

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さみどりに風の水脈ひらかれて県中総体始まらんとす

 

八月の樹皮のやうなる体温に触れれば木漏れ日さらさらと降る

 

レース前差し出して来し君の手を握り瞳を見て送り出す

 

800の先頭を追ひ狙ひつつ走る選手の鋭く光る

 

信じつつトラック走る少年の身体の線美しき夏

 

走り終へ膝頭手に屈みゐる君のみ…

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