(書評)『政治的イコノグラフィーについて』 カルロ・ギンズブルグ〈著〉

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 ■「ゲルニカ」、反ファシズムの情念

 本書は、名作『チーズとうじ虫』の著者による論文集である。書名のイコノグラフィー(図像学)とは、描かれた図像の持つ意味を判定、探究する学問のことであり、著者は分析道具として、著名なドイツ美術史家、アビ・ヴァールブルクが提唱した「パトスフォルメル(情念定型)」と…

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