(窓)同じ数字、息子とつながり

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 空は晴れわたっていた。

 専門学校に通う29歳の長男は、リュックを背負って福岡市の家を出た。

 「行ってきます」

 「行ってらっしゃい」

 母親(63)が背中を見送った。

 2016年9月、いつも通りの朝。後になってみれば、息子の声は少し疲れていた。

 気の優しい子だった。友だちづきあいが苦手で…

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