「拘束介護」で立ち入り監査 都、訪問介護事業所など

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 東京都は14日午後、東京都北区の「シニアマンション」にヘルパーを派遣していた訪問介護事業所など3カ所に、介護保険法に基づく立ち入り監査を行った。「拘束介護」が虐待に当たるかどうかや、提供されていた介護保険サービスが適切だったかを調べる。

 午後1時50分に、東京都の指導監査部と高齢社会対策部の9人と、北区介護保険課の3人が、訪問介護事業所が入る建物に立ち入った。段ボール箱を持ち込み、マンション居住者へのサービス実施記録や介護プランなどを押収した。

 この日はマンションには入らなかったが、すでに都や北区は不動産業者の同意を得て任意でマンションへ立ち入りし、「拘束介護」の状況を確認している。訪問介護の方法に問題がある疑いが強まり、強制力のある監査に切り替えた。

 都は、訪問介護事業所を運営していた医療法人の幹部などからも事情を聴く方針だ。今後は行政処分を検討し、最も重い場合は事業者の指定が取り消されることになる。

 北区も14日、「制度外ホーム対策関係課長会議」を立ち上げた。問題があれば、国や都と連携して事業者を指導するとしている。(風間直樹)

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