初代門司駅の遺構、7月に追加発掘調査へ 北九州市

興津洋樹
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 【福岡】北九州門司区の複合公共施設予定地で見つかった「初代門司駅」関連遺構について、市は18日の市議会建設建築委員会で、7月にも追加発掘調査を行う方針を示した。市議会による調査の提案に、武内和久市長が具体的に応じた。市は調査終了後、速やかに建設に着工する考えだ。

 遺構は1891年開業の門司駅関連施設とみられ、専門家らが「国史跡級」などとして現地保存を市に求めている。

 市議会は3月、市の「説明不足」などを理由に、補正予算案から遺構の一部移築費用を削除する修正動議を可決。「適切な埋蔵文化財調査と厳密な記録保存を行うとともに、速やかに公共施設の計画を進めるべきだ」と求めていた。

 市がこの日委員会に示した方針では、すでに発掘が実施された周辺での「試掘」を今月末から始め、追加発掘の範囲や費用を検討。6月議会に関連の補正予算案を提出し、可決されれば7月にも追加発掘を行うとしている。

 市は、「ベースは記録保存」との姿勢だが、出土したものによっては保存の手法などについて「対応を検討していく」としている。一方で、駅舎本体が存在するとみられる一帯は試掘範囲に入っていない。

 また、市は早ければ今月から門司区内や要望があった地域などで市民説明会を開く。寄せられた意見は来月16日の同委員会で報告するという。興津洋樹

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