NHK、ネット配信6サイトの更新を停止 政治マガジンなど

宮田裕介
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 NHKは29日、「政治マガジン」「事件記者取材note」などのインターネット上で展開する6サイトの更新を停止した。NHKへの取材でわかった。6サイトは放送以外の独自情報を配信していたが、NHKのネット業務が法改正で義務化されれば、配信は「番組に密接なもの」など提供範囲が絞られる。そのためNHKは4月以降は、ネットサービスについては義務化を見越した提供に切り替える方針だ。

 NHKによると、停止したのは「政治マガジン」「事件記者取材note」「国際ニュースナビ」「サクサク経済Q&A」「サイカル」「アスリート×ことば」。29日、更新の終了を各サイトで伝えた。過去のコンテンツは「NHK NEWS WEB」で見ることができる。

 NHKのネット業務は、放送と同等の「必須業務」の格上げを定めた改正放送法案が今国会で成立すれば、2025年春以降に必須化される見通し。義務づけられるサービスは、放送番組の同時・見逃し配信と、文字ニュースなどの「番組関連情報」となる。

 このうち、番組関連情報は、災害などの緊急情報を除き、「放送番組と密接な関連があり、番組の編集上必要な資料」と定義され、独自コンテンツは出せない。番組関連情報の具体的な内容は、NHKが原案を作り、第三者機関が民間メディアとの競争を妨げるかどうかを評価して決まる見通しだ。宮田裕介

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    西田亮介
    (社会学者・日本大学危機管理学部教授)
    2024年3月31日18時31分 投稿
    【解説】

    放送法改正による放送と同等の「必須業務」化が今国会の行方次第というところに来ながら、独自ネットコンテンツを閉鎖するという放送業界独自の力学を色濃く反映した決定がとうてい受け入れられるとは思えない。その隙間を誰かが埋めるわけでもない。NHKは

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