「ゴジラ」山崎貴監督、24年前に私に語った「幸せ」(小原篤のアニマゲ丼)

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 私「SF映画を撮っていた中学生の山崎さんに『オレ、ゴジラでオスカー取ったぜ』と言ったら、何と答えるでしょう?」

 山崎貴監督「どうでしょうねえ。あの頃の僕はクソ生意気なガキで、何でも出来ると思っていたはずなんで、『ゴジラ撮ったよ』までは信じるかもしれないけど、『オスカー取ったよ』って言ったら『あーそうスか』って、頭のおかしなオジサンが来たと思って退けられると思います」

 「でも『オスカー取りたい』と思ってこの仕事をやってきたのではなく、いかに中学生の頃の気持ちを忘れずに、あの時作りたかったものにどれだけ近づけるかということをずっとやり続けてきたので、『未知との遭遇』と『スター・ウォーズ』を見てメロメロになった中学生の自分に、今は感謝しています。そのとき燃え上がった炎をどうやって消さないかという気持ちでずっとやって来ました。あの時のクソ生意気な中学生に感謝しなきゃいけないですね」

 東京・羽田空港で3月12日夜、「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」米アカデミー賞視覚効果賞受賞記念記者会見が開かれました。司会が「時間ですので次の質問が最後となります」と言うので手を挙げ、「朝日新聞の小原です。ご受賞おめでとうございます。ベタなことを聞きますが」と切り出して質問しました。私がコレを聞く理由というか「因縁」みたいなものは山崎監督も分かっていて、美しいエンディングマークをつけるような答えを返してくれました。メモする手が、ちょっと震えました。

 映像制作会社「白組」でVF…

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