家康も歩いた?江の島へのもう一つの道 800年前に突如出現の記録

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足立朋子
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 相模湾に浮かぶ全国有数の観光地・江の島神奈川県藤沢市)。この島に渡るには現在、対岸の片瀬海岸から歩行者用の弁天橋を歩くか、車両用の大橋を渡るか、遊覧船に乗るかの3択だ。

 しかし、橋ができる前から、江の島に渡るもうひとつの道があった。徳川家康も歩いたとの記録が残る「トンボロ」とは――。

 「トンボロ」はイタリア語で、大きく潮が引いたときに海岸と島を結ぶ砂州だ。日本語では「陸繫砂州(りくけいさす)」と呼ばれ、国内外の同様の地形でみられる。

 源頼朝が弁財天を納めたことで知られる江の島の場合、トンボロが現れるようになった「始まり」とみられる時期の記録が残っているのが特徴だ。

「大海たちまち道路に変じ…」

 前鎌倉国宝館長の鈴木良明さん(近世史)によると、最も古い記録は鎌倉時代の歴史書「吾妻鏡」。

 3代将軍・源実朝時代の12…

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