中国の北京で開かれていた全国人民代表大会(全人代、国会にあたる)が11日、閉幕した。コロナ禍を経て約5年ぶりに国外から記者の取材を受けいれたほか、地方ごとの議論も一部公開するなど「通常運行」で中国政治の対外開放をアピールした。ただ、山積みの難題をめぐる議論が深まったとは言えず、不透明さをぬぐえず議事が進む状況はむしろ強まっている。
11日には政府活動報告など7議案が、約3千人の代表の表決にかけられた。習近平(シーチンピン)政権のスタート時の2013年にはどの議案にも3桁の反対票が投じられたが、今年の反対票は最多で44票。政権の意図が浸透しているとの評価の一方で、異議を表明しにくくなっている懸念もある。
「国務院は中国共産党の指導を堅持する」と明文化し、党の政府に対する統制を強める「国務院組織法」の改正案も可決した。
民生部門の会見、不在の分野は
習氏は壇上に座って淡々と議…
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