本物の「ベルリンの壁」大阪にも 朝鮮半島の南北統一を願い寺に寄進

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小島弘之
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 コンクリート壁の落書きは薄れ、一部ははがれ落ちている。ゴツゴツとした手触りで、日光の熱を含んで生温かい。

【撮影ワンポイント】ベルリンの壁

無数の傷やコンクリートの質感を立体的に描写できるよう、午後の斜光線を待った。現場には、電柱や電線があり、アングルは限られている。青空と寺の建物が背景となるように構図を決めた。さらにレンズの絞りを開放付近にすることで壁が背景から浮き立つようにした。(樫山晃生)

 高さ300メートルのビル、あべのハルカスの眼下にある統国寺(大阪市天王寺区)。大門をくぐって進むと、右側に「2枚」の巨大な壁が横並びに立っている。

 実物の「ベルリンの壁」だ。

 うち1枚の大きさを測ってみた。高さ約3・4メートル、幅約1・2メートル、厚さ20センチ前後あった。壁のすき間をそよ風が通りぬけ、頭上を小鳥が横切っていく。かつてこの壁が一国を隔てていた。

 ベルリンの壁は東西冷戦下の…

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