「華麗なる一族」ルーツに被爆徴用工 築いた富、3代続く議員の礎に

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武田肇
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 かつて高松市に、万葉集にも登場する美しい名前を冠した建設会社があった。

 「玉藻(たまも)組」。温泉街・塩江(しおのえ)温泉への鉄道敷設に携わった職人らを集めて1928(昭和3)年に設立された。太平洋戦争中に日本軍から土木工事を請け負って急成長したが、終戦直後に姿を消した。

 社長の平井太郎(1905~73)は戦後、参院議員を4期務める一方、四国新聞社長、西日本放送の創業者となった「香川のメディア王」として知られる。女婿の卓志(31~2009)も参院議員を5期務め、孫の卓也氏(65)は8期目の衆院議員だ。

 そんな「華麗なる一族」のルーツにつながる玉藻組が、戦後78年の今年、岸田文雄首相と韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が広島市の「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」を訪問したことで、関係者の注目を集めることになった。

国会議員を輩出してきた香川県の平井家のルーツには、戦時中、朝鮮半島から労務動員された徴用工とのかかわりがありました。忘れられた歴史を記者がたどり、「3代目」の平井卓也・元デジタル担当相に思いを聞きました。

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