24歳の友野一希(上野芝クラブ)にとって、22日にさいたま市で幕を開けるフィギュアスケート世界選手権は二つの意味で特別な大会になる。
一つは、脱・代打。
世界選手権出場は自身3回目。ただ、過去2回はいずれも補欠の立場からの繰り上げ出場だった。
今大会は違う。
「『代打』ではなく、自ら出場権をつかみ取る」と宣言して挑んだ昨年末の全日本選手権で総合3位。宇野昌磨(トヨタ自動車)、山本草太(中京大)とともに、大舞台への切符を自力で手に入れた。
「大きな目標はしっかり言葉に出していきたいと思っていました」
繰り上げで出た国際大会で何度も好成績を残してきたため、ファンからは「代打の神様」とも呼ばれる。実際、過去2回の世界選手権はそれぞれ5位、6位だった。もう「代打」とは言わせない。「達成できて、ほっとしている」
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振り返れば、代打での活躍がスタートしたのは2016年の世界ジュニア選手権だ。この時、ケガで出場を回避したのが山本だった。
「あの世界ジュニアから、トップへのスケート人生が始まった。複雑だけど、彼が僕の何かを呼び覚ましたことは間違いない」
友野と山本は幼い頃、同じリンクで滑っていた。最初は1歳上の友野の方がジャンプを跳べていた。だが、「一瞬で抜かされました」。
友野は、年下の山本に尊敬の…
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