性犯罪をめぐる刑法の規定の見直し議論が本格化しています。法制審議会(法務大臣の諮問機関)の部会では24日、法改正に向けた試案が示されました。強制性交罪が成立する要件を変えたり、時効を延ばしたりするなど大きな改正になりそうです。そもそもなぜ、見直しが必要なのでしょうか。
――刑法の改正は2017年にもあったのでは。
17年の改正では、被害者を女性に限っていた「強姦(ごうかん)罪」から、性別を問わない「強制性交罪」に改められました。法定刑を「懲役3年以上」から「懲役5年以上」に引き上げたほか、親などが性的虐待をした場合の規定も新たに作られました。
ただ、性暴力の実態がまだ十分に反映されたとはいえないという声があり、3年後に検討して、必要があれば見直すことになっていました。
――どういう点が不十分なの?
同意を取らなかったり、相手…
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