熱海土石流、崩落メカニズムを静岡県が最終報告 安全管理も不十分

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黒田壮吉
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 静岡県熱海市で昨年7月に発生した大規模土石流で、起点となった盛り土の崩落原因を調査してきた県の検証委員会は8日、記録的な大雨で大量の地下水が集まり、盛り土内の水圧が高まることで土が急に軟らかくなる現象が起き、複数回の崩落が発生したとみられるとする最終報告書をまとめた。

 県によると、起点には基準の3倍超にあたる高さ約50メートルの盛り土が造成されていた。排水対策や土留めが不十分だったり、土が締め固められていなかったりしたとみられ、安全対策が不十分だったことも崩落の原因と考えられるという。

 盛り土は逢初川(あいぞめがわ)源頭部で谷を埋めるようにして造成された。近くを流れる鳴沢川流域の地下水も集まりやすい場所だった。土石流が発生した昨年7月3日までの市内の72時間雨量は盛り土造成後最大の461ミリを記録。崩落した土の量は約5万5500立方メートルとみられている。

 検証委は、盛り土の状態のほ…

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