復興は終わった、次は楽しもう 元復興支援員の17年

有料記事

緑川夏生 伊丹和弘
[PR]

 【新潟】68人が犠牲になった2004年の中越地震から23日で17年。震度7に見舞われた震源地で、長年復興を支援してきた男性が、生ハムの生産販売の起業に向けて奔走している。

 町の78%の住家が半壊以上となった旧川口町(長岡市川口地域)。10月中旬、ここで地域復興支援員として活動した春日惇也さん(37)に案内されて信濃川と魚野川の合流点が見える高台に向かった。天気がよければ越後三山も遠くに見える。「一番好きなのがこの風景。ここ牛ケ島も地震で大きな被害を受けた地区です」

 近くで男の子2人が遊んでいた。「一緒に写ろう」と声をかけた。「中越地震って知ってる?」「うん。道路に『SOS』って書いた航空写真が学校に飾ってある」「うちの家も崩れて、おじいちゃんが直した」。川口小学校5年の星野日音(あきと)くん(11)と親戚の羽矢馬(はやま)くん(11)。春日さんの長男とは同い年だ。「生まれた年度に起きた東日本大震災だけでなく、地元の災害も学んでる。将来は彼らが伝えていくんでしょうね」と春日さん。

 山形県出身で地震発生時は長…

この記事は有料記事です。残り1143文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら