(特派員メモ)記者志した思い出の地 @テヘラン

有料記事特派員メモ

飯島健太
[PR]

 8年前のロンドン五輪レスリング銅メダリスト、湯元進一さん(35)から連絡があった。大学卒業まで16年間レスリングに打ち込んだ私は、湯元さんと出身も進学先も違ったが、大会や合宿を通じて仲良くなった。先日赴任したばかりのテヘランの様子を、興味津々で聞かれた。

 レスリングの強豪国イランは、私たちにとって思い出の地だ。19歳の大学生だった2004年、1カ月間の遠征で訪れた。

 「わざわざ危険な所へ行かなくてもいいのに」。家族は心配した。01年9月の米同時多発テロ後、イランは米国にとって「悪の枢軸国」だった。隣国イラクでの戦争は、遠征のわずか1年前に始まっていた。

 現地で驚いた。街中は人や車…

この記事は有料記事です。残り199文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

連載特派員メモ

この連載の一覧を見る