「兄からの性暴力、私も受けた」 寄せられた126の声

有料記事子どもへの性暴力

編集委員・大久保真紀
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 7月に連載した「子どもへの性暴力 第2部 家の中で」では、家庭内での性暴力が珍しいことではなく、与える影響がいかに甚大かをお伝えしました。助けを求めにくい被害だからこそ、被害者にも加害者にもしないための幼少期からの教育の大切さや被害を打ち明けられたときの周囲の対応の重要さなども専門家の意見を交えて指摘しました。この連載に、国内外からメールと手紙合わせて126通の意見や感想が寄せられました。その一部を紹介します。(編集委員・大久保真紀

 寄せられた意見の大多数は女性からだった。37通は兄や父などからの性暴力の体験があるという告白で、13通は妹や教え子など身近な人が被害に遭っていたと訴える内容だった。一方、被害状況が必要以上にリアルな描写で不快などとの指摘も3通あった。

 「このような記事は読んではいけないと自覚しながら、読まずにはいられず、打ちのめされる。でも、こういうことが公にされる時代、論じられること、認識されることをうれしく思う」

 千葉県の女性(81)は、子どものころに10年間兄から夜に体を触られ、性器を当てられたこともあったという。ある夜、大声で「嫌」と叫んで終わったが、母親にはしかりつけられた。「兄は家の稼ぎ頭だった。母は私さえ黙っていればという態度で、私も自分にそう言い聞かせていた」

 女性は言う。「私はだれにも…

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