「傲慢は自らと組織を滅ぼす」名門校長コラム、まもなく連載800回

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戸田拓
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 全国有数の進学校として知られる私立愛光中学・高校(松山市)の校長、中村道郎さん(78)が学校のウェブサイトで連載してきたコラムが、まもなく800回を迎える。

 累計約80万字。簡潔でやさしい文章からは、「名門校」の知られざる日常や、社会的なリーダーを育てる教育者の悩みが浮かび上がる。

 新年度の初回となる第792回は4月13日に配信された。

 「逃げる苦労は質の悪い苦労。質のよい苦労とは、問題から逃げずに、解決しようと努力する苦労。どうせするなら、質のよい苦労をすべきだ」(一部抜粋)

 哲学者・芳村思風氏の言葉を引いて「自らが描く夢の実現に向かって最大の努力を払う愛光生であってください」と語りかけた入学式の式辞を紹介した。

 コラムの名前は「チュータのひとりごと」。同校が公式ウェブサイトを開いた2000年、教務主任だった中村さんが始めたウェブコラム「教務のひとりごと」がルーツ。その後、教頭だった1年半を除いて、原則として毎週日曜日に配信してきた。

 「チュータ」とは、小柄な体でコマネズミのように軽快に動き回る中村校長に教え子が親しみを込めてつけたニックネームだ。

 同校を運営する愛光学園は、カトリックの聖ドミニコ修道会が1953年に創立。寮を設けて勉学に専念できる環境を提供している。当初は男子校だったが、02年度に共学となり、新年度から女子寮も開設した。

 今春は現役・浪人合わせて東大に12人、国公立大学の医学部医学科に計47人、早稲田・慶応大に計41人が合格するなど、難関校に多くの生徒を送り出している。

「全員が社会の良きリーダーに」の願い込め

 同校がネットでの発信を始め…

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この記事を書いた人
戸田拓
メディア事業本部クリエイティブ部|ビジネスディレクター
専門・関心分野
文化、学術、音楽、動画
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    西岡研介
    (ノンフィクションライター)
    2025年4月16日19時1分 投稿
    【視点】

    この記事の、中村道郎先生が校長を務める私立愛光中学・高校(松山市)は、斎藤元彦・兵庫県知事の母校。まるで、かつての教え子に説諭するかのようなコラムである。

    …続きを読む