【そもそも解説】スーダン紛争 1年半以上、止まらない理由は?

 アフリカ北東部スーダンで戦闘が始まって、1年半が過ぎました。首都周辺や西部などで1千万人を超える人たちが避難を強いられています。なぜ、多くの犠牲を出しながら、戦闘が長引いているのでしょうか。中東諸国の思惑も入り交じるスーダンでの争いの背景を、解説します。

 Q なぜスーダンで争いが起きたのか。

 A スーダン国軍と準軍事組織「即応支援部隊」(RSF)の対立が背景にある。軍事政権が続いたスーダンでは、民政移管に向けて国軍とRSFが統合するはずだった。当時、政権トップに国軍のブルハン氏が就き、ナンバー2にRSFのダガロ氏が座っていた。しかし、両者の主導権争いがきっかけとなり、昨年4月15日に両者が首都ハルツームでぶつかった。

 Q 日本との関係は?

 A 日本は、1980年代か…

この記事は有料記事です。残り817文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【秋トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
今泉奏
ヨハネスブルク支局長|サハラ以南アフリカ担当
専門・関心分野
アフリカ、植民地主義、グローバルサウス
  • commentatorHeader
    越智萌
    (立命館大学国際関係研究科准教授)
    2024年10月25日8時0分 投稿
    【視点】

    スーダンの事態は、国際刑事裁判所(ICC)によりジェノサイドの容疑が確認されている唯一の事態です。 国連安保理が2005年に付託しました。 記事にある、ジャンジャウィードとこれを支援した大統領アルバシールを含む当時のスーダン政府のメンバー

    …続きを読む