「歩くガンダムつくれず、ごめんなさい」富野由悠季が未来に残す言葉

有料記事テクノロジーの未来を語る 富野由悠季の視点

聞き手・市野塊 竹野内崇宏

 テクノロジーの進化がさらに加速する現代。「機動戦士ガンダム」などを手がけてきた映画監督・原作者の富野由悠季(よしゆき)さん(82)は「歩くガンダムをつくれなくて、ごめんなさい」と謝罪し話題になりました。未来を若者に託します。

 ――ふるさと神奈川県小田原市のイベントで4月、若者に「20代で小田原を飛び出せ」とエールを送りました。どんな思いをこめましたか。

 絶対に一度は最低でも東京に出て行け、できたら世界一周をして欲しいと伝えました。

 小田原は気候がいい所で、ずっと暮らせます。でも新しいこと、育った場所とは違う世界のことを知らなければ、物を自分で考えるための広い視野を得ることはできません。自分のことを知るためにも、外に出て欲しいと思うのです。

 ――富野さん自身は東京の日本大学芸術学部に進みました。

 一番勉強になったのは学科の…

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この記事を書いた人
市野塊
科学みらい部兼国際報道部|環境省担当
専門・関心分野
気候変動・環境、医療、テクノロジー
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    中川文如
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長)
    2024年6月11日5時0分 投稿
    【視点】

    「テクノロジーで利便性が高まる一方で、新幹線があれだけの本数走っているのも、水道から水が出るのも、社会の根底で技術者が支えてくれているからです」。この富野由悠季さんの言葉に、なぜか、映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のラストシーンを私は

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