配給の豆その場で食べた家族 WFP副事務局長が語る「絶望の現場」
パレスチナ自治区ガザ地区に対するイスラエル軍の激しい攻撃が始まって5カ月以上がたちます。国連世界食糧計画(WFP)は今月、ガザ北部に約3週間ぶりとなる食料の搬入を行いました。WFPのカール・スコウ副事務局長兼最高執行責任者(COO)は「ガザにあるのは痛ましく、絶望的な話ばかりです」と話します。飢餓が広がるガザの支援現場では何が起きているでしょうか。
缶詰で料理をする「ふり」をした母親
――支援をめぐるイスラエル軍との交渉はどのように進めているのですか。
「もどかしい」の一言です。食料を届けにくいのはガザ北部です。北部では約40万人が絶望的な状況にいます。ガザへの食料支援はイスラエル軍が使用する道路を使って移動します。しかし、何をするにも全て彼ら(イスラエル軍)の許可が必要なのです。12日に約3週間ぶりの食料支援を行った後もイスラエル軍に支援再開の必要性を訴えていますが、なかなか認められません。
――イスラエル軍はイスラム組織ハマスが支援食料を「横取り」する可能性があるとして支援の制限を行っています。
それは全く問題になっていま…
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イスラエル・パレスチナ問題
イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]