散弾銃で撃たれた国天然記念物オオワシを環境省が保護 北海道・名寄
松尾一郎
環境省北海道地方環境事務所は11日、名寄市内で散弾銃で撃たれたオオワシを保護した、と発表した。種の保存法違反(捕獲等の禁止)などの疑いもあり、環境省は名寄署に報告したという。オオワシは国の天然記念物や国内希少野生動植物種に指定されている。
発表によると、昨年12月22日16時半ごろ、名寄市役所からの連絡を受けた環境省職員が同市の河川近くの林で衰弱したオオワシを確認して保護した。釧路湿原野生生物保護センターに搬送後に猛禽(もうきん)類医学研究所の獣医師が診察したところ、左右の翼に骨折が見られたほか、頭部から左半身にかけての体内に約20粒の散弾が確認されたという。ロシア方面から越冬のために道内に飛来するオオワシが被弾した場所などは不明だが被弾後に長距離移動は不可能とみられるため、環境省は狩猟者団体などへの注意喚起を行ったという。