「不適切」調達で416億円焦げ付き 迂回融資との批判も 兵庫県

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鈴木春香
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 兵庫県の造林事業をめぐり、県が2014年度以降、資金調達のために基金416億円分を使い、回収できなくなっていることがわかった。県が30日に明らかにし、使途として不適切と認めた。使用にあたり県は議会に説明しておらず、批判の声が上がる。

SMBCが貸し付け

 この事業は、県の外郭団体「ひょうご農林機構」が実施し、実質的な債務超過となっていた。県は11月27日に事業の収支予測を公表。破綻(はたん)状態だとして、債務整理を進める方針を示していた。

 30日に開かれた会議で県は、機構が事業資金として三井住友銀行から416億円、日本政策金融公庫から288億円、県から23億円を借り入れていたことを明らかにした。機構には返済能力が無いため、遅延損害金などをあわせた計765億円程度を県が新たに負担することになる見込みだ。

 さらに問題となったのが三井住友からの借り入れの仕組みだ。

 県によると、県は2014~…

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