天皇の住居エリアの外にも専用空間か 奈良・飛鳥宮跡で建物跡が出土

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清水謙司
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 飛鳥時代の宮殿遺跡・飛鳥宮跡(奈良県明日香村、国史跡)で、7世紀後半の柱穴が見つかった。以前に出土した、宮跡で最大級の大型建物跡とセットになった建物跡とみられる。ともに天皇の住まいなどにあたるエリア(内郭)の外側にあった。専門家らは、外側にも天皇らの専用空間が整備されていた可能性を指摘する。県立橿原考古学研究所が4日発表した。

 飛鳥宮で天皇の日常的な生活空間は、内裏に相当する内郭にあったと考えられている。その外側で見つかった柱穴は計8基で、一辺1・2~1・5メートルの四隅が丸まった方形。柱は抜き取られていたが、東西10メートル以上、南北約6メートルの掘っ立て柱の建物があったことが確認できた。天武・持統天皇の「飛鳥浄御原宮(きよみはらのみや)」の頃の遺構とみられる。

 この北約25メートルでは、東西約35メートル、南北約15メートルとも推定される大型建物跡が見つかっている。2010年に発表され、天皇の私的な建物の可能性もあると指摘された。

 新たに見つかった建物跡は、柱の位置関係から、その付属的な施設とみられる。ともに同じエリアに計画的に配置されたと考えられるという。

記事の後半で、以前に出土した大型建物跡と今回の建物跡とについて、専門家の見解を紹介します。

 今回の調査では、内郭北辺の…

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